アーミーナイフを選ぶ場合、「レイヤー」(層:英語では「Layer」)というものの数を考えておきたい。
ここでいう「レイヤー」とは、アーミーナイフを上から見た場合に、ツールが収まっている列というか層のことで、例えば下の写真のモデルであれば3レイヤー(3層)構造ということになる。

次のページで詳しく触れるが、ツールは、1レイヤーに必ずしも1ツールではない。
メインブレードなら、大抵は同レイヤーの反対側はスモールブレード(小刃)か爪ヤスリになっていて、更に背面にはコルク抜きかプラスドライバーがセットされているものが多い。
栓抜きと缶切り、背面のリーマーは、3つ合わせて1レイヤーに収まっているし、ハサミのような大きなツールでも、裏側に別のツールが付いているものもある。

効率的かつ緻密に構成されている各レイヤーだが、実用的に使い易いのは5層位までだ。
それ以上だと握った時にハンドル部が横ワイドになってしまい、飛躍的に握りにくくなるからだ、もちろん体積的にかさばるのは言うまでもない。
ツールが増えると、当然ながら重量も大きくなるので、携帯性は更に悪くなってくる。 層の数が倍になると、大雑把に重量は倍近くに増えると考えていいだろう。
つまり、自分が必要と思うツールをよく考え、最小限かつ欲しいツールが含まれているモデルを選ぶことが重要だ。
なお後述するが、ミディアムサイズのモデルについては、ウェンガー血統のモデルの方が全体的にコンパクトにできている。