メインブレード比較

まずはメインブレード。
ミディアムサイズのモデルでは、全長が少々長い分、ビクトリノックスの方がブレードが少し長い。
対してウェンガーは、少し短く丸みを帯びた幅広の形状になり、こちらの方がなんだか可愛らしくて好みである。

ブレードはビクトリノックスの方が厚く、ハードな使い方には当然厚みがあった方が有利だろう。
ではビクトリノックスの方が優れているかとなると、単純にはそうはならない。
というのは、ウェンガーには特筆すべき点として、メインブレードにロック機構の付いたモデルがあるからだ。
構造をよく見ると解るのだが、ウェンガーのブレードが少し薄いのも、このロック機構を組み込めるように設計してあるためであって、この辺は思想の差といえるだろう。

力を入れて荒使いするものではないのは確かだが、それでも作業時のロック機構付きの安心感はかなり大きい。

以下はそのモデルで、比較に使っているモデルにロック機構とノコギリを加えた4層のモデル。
ちなみにこの「フォレスター」のロック付きは、ワールドスカウトのオフィシャルモデルになっている。

メインブレードは引き出すとロックが掛かり、ボタンを押しながらでないと折り畳まれないようになっていて、力を入れる作業でも安心だ。

ブレードロック機構付きのミディアムサイズのモデルは、ビクトリノックスと一本化された今も、「エボリューション」系のモデルにラインナップがあり、需要があるのかが伺える。

なおラージサイズのモデルは、両者ともにロック機構を備えており、人気のある「レンジャー」シリーズは思いっ切りウェンガー系列のモデルだ。

なおあまり知られてはいないが、ウェンガーはスモールモデル(65mm)にまでブレードロック付きのモデルがあった・・・さすが技術オタク会社、呆れるのを通り越して尊敬である。

あと、そんなに知られてはいないかもだが、ウェンガーのミドルサイズにはメインブレードが4種類ある。

  • ドロップポイントブレード・・・これが普通
  • クリップポイントブレード
  • 全体がセレーション(波刃)のドロップポイントブレード
  • 半分がセレーションのドロップポイントブレード

セレーションのブレードは果物を切ったりには向かない(切れるには切れる)が、ロープ等を切る場合、普通のブレードに比べて圧倒的に切りやすく、私は普段は半セレーションの「コマンダー」を使っている。

なおセレーションのモデルは、吸収後にラインナップから消えているのと、元々日本ではあまり売られていなかったっぽいので、日本の市場で手に入れるのは少々難しいかもしれない。

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